これは若い頃読みかけて、「ちっとも面白くないわー」と思って途中で投げ出した本です。
捜したけど見つからなかったから、きっと売ったんでしょうね。
何度も自殺をした太宰治がこの本を書き上げて、連載中にとうとう本当に心中を成し遂げたという。当時若者の気持ちを代弁していた感があり、ファンたちは、心中のニュースの後、その連載を読んで、騒然としたらしい。
主人公の生い立ちは、まさに彼自身で、エピソードは創作ではあろうけれど、ほとんどその基になる出来事があり、この本無しで太宰治を語れないということがよく分かる。
今回は、太宰治の気持ちを理解するまでには至らなくても、その気持ちに寄り添えて読めたから、何かしら棘のようなものが残り、また彼の本を読んでみたくなりました。
でも、中高生にはあまりお薦めではないですね。
映画化されて2月封切だそうですね。 でも、どうなんだろう。 難しいだろうね。
ストーリーだけを追った映画だと、違うなー・・・ と思ってしまいます。
主人公の生田斗真って、勿論知りませんが(笑)、写真を見ると、ナイーブで壊れそうなイメージが合っているように思います。やや日本人離れしすぎだけど、今風でいいのかなぁ・・・。大楠道代がバーのマダムとして登場して、語り部って言う所は、私には魅力的です。