湊かなえさんの本を読むのは「告白」に次ぎ2冊目です。
これは、手紙のやりとりで構成されていて、その中からストーリーが見えてくるというスタイルです。
そして、3つの短編と1つの後日談からなっています。
2つめの「20年後の宿題」というのは、吉永小百合さん主演の映画「北のカナリアたち」の原作だそうです。
告白のイメージで読むと物足りなさもありますが、ミステリーの要素はふんだんにありながら、人間の本質をついた設定や描写もあり、切なくもあり、ミステリーというジャンルではくくれないようなストーリーです。
教師が主人公に多いのは、湊かなえさんが元教師だからでしょうね。
リアリティに溢れた教師像はそこからきているのでしょう。
また、最後の後日談的文章は、3つめのストーリーのハッピーエンドを連想させてくれて、ほんわかした余韻が残り、辛いストーリーがちょっと和らぎました。
湊かなえさんの本、また読みたいと思います。