5月10日付けの朝日新聞のオピニオンの欄で、算数教室主宰の宮本哲也さんが『「見守る教育」試してみよう』という題名で提案を載せていらっしゃいましたが、その考えに同感しました。この方は、「ゆとり教育」でもなく「つめこみ教育」でもない「見守る教育」と題し、「私たち大人に出来ることは子どもが伸びる適切な環境と材料を提供してただ見守ることだけです。(略)わからなくても、解けなくてもひらすら考える、これこそが学問の王道です。(略)努力の見返りは結果ではなく、成長だと考えればどんな難問に出会っても怯むことがなくなるでしょう。」などと述べていらっしゃいます。
また、「信じて待つ」という姿勢も問うていらっしゃいます。
私は、子どもたちを教える時、いつも自立を心の隅において指導しています。
「自分の力で出来るようになる」
その体験を積み重ねていくと、子どもたちはやる気が出て自信を持ち、想像以上に力を発揮します。
もちろん、手取り足取りすることもありますが、なるべく自分で解いていけるよう促します。
授業で説明している時、全体で考えている時は、分かりの早い子、あるいは発言の多い子がリードしていきます。しかし、ある程度自分で出来るようになった段階で、一人一人に当てて答えを言ってもらったり、あるいは、ノートにそれぞれ考えて書いてもらったりして自分の力で出来るかどうかを確認する時間を設けます。その時、答えを言いたい生徒がいたりするのですが、そのタイミングで、「待つ」ことを教えます。
他の子が当たっていて、なかなか答えを言わない時、親切心で答えを教える生徒がいますが、その時も「ちょっと待ってあげて。答えを教えるのが優しいのじゃないのよ。」と言います。先生の姿勢はもちろん、生徒たちの間でも、お互いを見守る姿勢が少しずつでもついていけば、焦らずお互いに学んでいけると思います。
「見守る教育」に同感
- 2007 年 5 月 15 日
- 塾長 Michikoの部屋